学校安全の日・モニュメント建立について

　2020年9月2日本校のスクーバダイビング実習中において、安全管理を怠ったがため事故を起こし、スポーツ科学科の伊藤駿希さんの、尊い命を失いました。スポーツ・医療・福祉・美容分野の人材養成を通して、社会に貢献することを目指す本校として、まさに慙愧に堪えない事故であり、全ての教職員、関係者が語り継がなければならない痛切な戒めでもあります。再び同様の事故を起こさない、その明確な決意を示すため、9月2日を、本校の「学校安全の日」として定めると共に、本校敷地内に、ご遺族との協議を踏まえて、モニュメントを建立させていただくこととしました。
　伊藤駿希さんは、サッカーが大好きで、将来はサッカーに携わった職に就き、サッカーを通じて人々とつながりを持ち続け、サッカーの楽しさを世界に広げたいという熱い志を持って、本校で学んでおられました。
　モニュメントは、伊藤駿希さんが熱烈なファンであったサッカープレミアリーグ リバプールF.C.のサポーターが大合唱する曲、「あなたを決して一人では歩かせないーyou'll never walk alone」という言葉と共に、伊藤駿希さんがサッカーをしている写真を掲げております。この事故を風化させることなく、これからも続く後輩学生たちに、「人の命を預かる職の重要さ」、「責務を遂行するために安全を学ぶ大切さ」について責任を持って伝え、叶えられなかったご遺志を追い求めていくこと、そして、寄り添い、決して一人で歩かせない決意をここに誓うためのものです。
　そのため、学校として全ての教職員に対して、事故の再発防止や安全施策の徹底に向けた研修を行うと共に、学生自身が人命を救助できる主体となれるよう救命講習などを授業に組み入れてまいります。
　今、私たちの周りには、命の大切さを忘れたような情報や言動が、あふれています。京都医健専門学校は、人の命を何よりも大切にし、輝かせる学校であり、命の守り手として社会に貢献できる人材を養成する機関であります。
　学校安全の日は、そうした取組を進めるために、これからも大切な日となり、伊藤駿希さんと共に、毎年、この日を迎えてまいりたいと念願しております。
　最後になりますが、ご遺族の皆様には、今後とも、私どもの取組にご理解をいただき、伊藤駿希さんの母校として、見守ってくださることを念願いたしまして、意を尽くしませんが、京都医健専門学校を代表しての誓いとさせていただきます。